Update (2006/02/06)
2000年9月、3DCG=3次元・コンピュータグラフィックスを再開しました。 2000年9月当時の手持ちの最も速いPCは、Pentium3(800MHz)メモリ256MB。それから5年後の現在(2005年8月)では、Pentium D(3.2GHz)メモリ3GBになりました。このPCでPOV-Ray3.6を使い、同じデータをレンダリングしたところ、49秒かかりました。この場合は、クロック差ほどは速くなっていません。一方別の巨大なデータ をレンダリングした場合では、Pentiun4(1.8GHz)メモリ640MBのPCで33時間強かかったものが、Pentium D(3.2GHz)メモリ3GBのマシンでは10時間弱で終了しましたから、データの性質、サイズなどにもよるのでしょう。
CSGとは Constructive Solid
Geometry の略で、複雑な立体を primitive
と呼ばれる基本立体(立方体、球、円柱、円錐等など)を組合せて表現する方法です。基本立体を足したり引いたりして、イメージする形を作り出してゆくのですが、そこのところが「レゴブロックを組み立ててゆく」のに近い面白さがあるのです。
論理演算が出来るところが、ワンランク上のレゴという感じです。
もちろんPOV-Rayでは、ポリゴンなどで組み立てたパッチ・モデルの立体もレンダリングできるのですが、その場合は別にモデラーが必要になります。 次は、パッチ・モデリングのツール・metasequoiaのモデリング例です。
このオブジェクトをPOV-Ray形式のシーンファイルとして出力したものを、POV-Ray側で取り込んでレンダリングします。パッチ・モデリングではCSGの primitive では実現できないような複雑な面で構成された立体が自由に生成できるのですが、マウスで線分や面を選択し、押したり引いたりする操作に、なかなか馴染めません。 私の場合は、芸術的な絵や彫刻と言った風なものを作るところにそれほど興味があるのではなくて、どちらかと言うと「レゴ」や「プラモデル」に近い楽しみ方、つまりCSGで基本立体を如何に組み合わせてイメージに近い立体を組み立てられるか、というとところに惹かれているようなのです。
ですから、このホームページにアップしている画像の大半は、特別なモデラーは使わず、POV-Rayのテキストエディタ上で直接SDL(シーン記述言語)を使ってシーンファイルを作成し、レンダリングしたものです。
<< BASICによる自作プログラムの時代 >> 1985年頃、山本強著「THE 3 DIMENSIONAL COMPUTER GRAPHICS(パソコンによる3次元グラフィックスの実際)」CQ出版社、という書籍で、「光線追跡によるCG」を学びました。当時、プログラミングはお手の物でしたから、書籍内にあるBASICプログラムをベースに、N88日本語BASIC(86)(MS-DOS版)で機能拡張・改良しながら、延々と時間のかかる、レイ・トレーシングによる3DCG画像生成にトライしていました。 下の3点の画像は、不思議なことに、何故か今も手元に残っていたその頃の画像です。古いハードディスクの中に、点順次なRGBベタファイルの形で残っていたものを見つけ出しました。当時、カラーディスプレイのフルサイズ(640*400)の画像を計算し終わるのに、 日単位で気の遠くなるほどの時間がかかっていましたから、捨てるに忍びなかったのでしょう。ハードディスクの時代になって、フロッピーを整理廃棄する時に、コピーして保存したのだと思います。
このころから機関車と煙への拘りが見えますね(^_^)。基本物体を組み合わせてイメージどおりの形を組み上げ、光を当ててその画像を生成するという、演算による「レゴ」か「プラモデル」組み立てのような面白さに取り付かれたようです。 << C-TRACEの時代 >> 1989年〜1992年頃、株式会社キャストのC-TRACEという光線追跡法による3DCGソフトを使っていました。この頃、C-TRACEにはX-68000のHuman68k用と、PC-9801のMS-DOS Version2.11以上用がありました。私の場合は、PCはPC-9801シリーズとEPSONの互換機の時代でしたから、当然MS-DOSでの利用です。 ただし、フルカラー表示のためのグラフィックボードが必要で、私の場合、HyPER-FRAME、写像などのフレームバッファを使用していました。
丁度、時代がIBM互換機とDOS/Vと、その上で動くWindowsに移行するころでした。Programingの環境は急速にWindowsベースに切り替わってゆきます。 その頃はまだ、PC-9801シリーズは相変わらず圧倒的なシェアを持ってはいましたが、IBM互換機とWindowsのようなハードウエアとソフトウエアの互換性はありませんでした。 1993年、初めてのDOS/V機でWindows環境を構築してから以降は、PC-9801の独自環境でしか動かないC-TRACEに触る機会が激減してしまいました。その上、当時はWindows Programmingに夢中だったこともあって、古いハードとソフトは忘れ去られてしまいました。 それから数年後、2000年9月、インターネット上でPOV-Rayを見掛け、3DCGを再開することになりました。 |